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黄色いドカと青いドカ YELLOW DESMO and MK-3

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2008年 06月 23日

千葉の別宅

千葉の別宅_d0106812_1611861.jpg
ここにペラのパンフレットがある。
この写真の左側、黄色い矢印の辺りに家族所有の別宅がある。
拡大してみよう。
千葉の別宅_d0106812_1613948.jpg

築40年、僕が生まれた頃からそこにあって、毎年夏になると連れて行かれた。
僕はバブルを知らない世代であるが唯一バブルというものを体感していたとするならば、毎年夏にこの別荘で開かれたバーベキューパーティーで、大勢の大人に交じって楽しい時間を過ごしたという事だろうか。
最後に長期間過ごしたのは高校3年の夏である。
受験を控えていたが勉強する気が起きず、ガールフレンドさえいない暗い高校生だった僕は90歳になる婆ちゃんと2人でぼ〜っと過ごした。
大学に入って何度か行ったが、次第に足は遠のいて、社会人になると全く行く事はなくなってしまった。
家族の皆がそうだった。
数年前、ふらっと行った時に荒廃して死にかけた別荘を見て、つくづく家は生き物なんだなぁと思った。
周辺の環境もすっかり変わった、もともと夏しか賑わう事のない場所だが、数件あった民宿はほとんど姿を消し、今更のように建てられたコンビニエンスストアだけがしゃんとして営業していた。
更にあろうことか、集客の要であった海水浴場がなくなっていた!
これにはたまげた、波によって削られ、あきらかに狭くなった砂浜を眺めて、帰って来ない時間の切なさを思った。
10代を過ごした思い出の場所がこんなに変わってしまうとは。
この場所を忘れたわけではない、気になっていたし、バイクに乗るようになってから行こう行こうとずっと思っていた。
高速で約2時間の場所である。
何か通うきっかけになる物はないか?あれこれ考えていた矢先、「千葉の別荘を売って欲しいという人がいる。」と母がいうのである。
あまりの事に最初は理解出来なかったが、何処かの不動産屋が持ち主を突き止め何度かコンタクトして来たというのだ。
あんな場所を買ってどうするのか?
土地は約100坪あるのだが、そこに別荘を2軒建てて売るという計画があるらしい。
う〜む、唸ってしまった。
提示された金額は悪い金額ではないらしい、しかし思い出や思い入れの対価となるとどうなのだろうか?
感傷に浸る事なく現実的に考えるならば、売ってしまう事が正解に思える。
そのお金があれば解決する事だって色々とあるのだ。
これが変化という物なのだな、まだどうなるかわからないが寂しいものである。

by arata350 | 2008-06-23 23:29


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